09/15/2011

変化の時

こんにちは。節です。皆さんお元気ですか? NYはちょっと前から雨になりました。この雨が、危険な雨ではないことに感謝しなくてはなりません。 正確に言えばもしかしたら既に安全ではないかもしれないのですが、少なくともこの雨に触れることが死に繋がったりはしていません。ただ、この化学物質にあふれた今の世の中、いつそんなことになるかわかりませんよね。原発も、ただならぬ結果になることを知らないふりはもう私たちにはできません。今の便利な生活を継続させるために、どこかの誰かがまた犠牲になるまで、そして自分が犠牲にならない限りは存続させていいのでしょうか。既に海や川や土が汚されてしまった事実を、なかったことにするのでしょうか。壮大な自然の治癒力に任せて、人間は汚染を広げ続けていいのでしょうか。あの時、そしてあの時できなかったのなら、今、私たちは、日本は、方向転換を恥じず、変化を怖れず、次のステップに進まなくてはならないのではないでしょうか。 誰でも「変化の時」という波を迎えます。逆らえない波に乗らざるを得ず、気がつけば壮大な海に出ている自分。だけど、泳げる事を海に出てはじめて知る事もあります。そこで大きな夕日が暖かく迎えてくれて、ただならぬ愛の元に辿り着く旅だったのだと知ることもあります。自分で意を決し海に飛び込む事も人生では何度かあります。身震いしながら、だけど、ジャンプして水に飛び込み固く目をつぶりどこまで深くこの身体が落ちていくのかわからずにいた時にふと水面に上がるチャンスを得、そして思い切って頭上の光に向かい上がった時、思わず笑いがこみ上げてくるような経験をします。 私の大きな変化の時の一つは、先日の9/11の続きの話しになります。かなり私的なことなので先日のブログでは書くのをためらったのですが、たくさんの方からの暖かいお言葉、そしてたくさんのクライアントさん達が今迎えている状況を考え、シェアさせていただくことにしました。話しは、2001年9月11日、ワールドトレードセンターのアタック当日、お医者さんのオフィスではじめて今その時起こっている映像を目にした後、お医者さんにお礼を告げ、とにかくそのオフィスを出てからのことです。頭がぼうううっとして、まだ昨日まで通っていたオフィスに何が起こっているのか実感がわかず、そして会社に行けなくなってしまった私は行く宛もなく、とぼとぼと近くにある義母(元主人の母)の家の方に歩いていきました。すると、また携帯が鳴りました。別居していた夫でした。「やっとつながった!。。。。よかった。。。無事なのか?どこにいるんだ?」今日子供達のお医者さんの所に寄ってから会社に行こうとしていた事は上司以外の誰にも言っていませんでした。義母の家の側に来ると、ほぼ2Mある背の高い見慣れた男性が道路の真ん中で立って私を待っていました。夫です。近所の彼の友人が私を見つけて"God bless you, Setsu! He saved you!"と。何も話さず夫とふたりで義母の家に入り、つけっぱなしになっていたTVからの映像を見て、やっぱりほんとなんだ、、、、と心の中で思い、ソファに座り込みました。義母は仕事に出かけて家には誰もいませんでした。映画を見ているように、ただ、その光景をじっと見ているしかできませんでした。オフィスに誰かいるのだろうか!?やっと我に返り、次々と会社の仲間に電話をかけようとしたのですが、携帯がつながりません。そのうち、夫のお兄さんがドアをばん!と開けて入ってきました。夫の家族は、なにかあるとみんなお母さんのおうちに集まるようになっていました。私を見るなり、"Oh my God, Setsu!! You are blessed! You are so lucky!"「節、君はなんて恵まれているんだ!ラッキーだったね!」と。次から次へとお兄さん、お姉さんがたが集まって来て、みんなが私を見て「会社に行かなかったの!?」とびっくりしながら「良かった、良かった!!」と抱きしめてくれました。仕事に行っていた義父が入って来て、泣きながら大きな声で「死ぬほど心配したんだ!もうだめだと思った!」と。仕事場のTVで同僚の方々と一緒に映像を見て、義父は思わずみんなの前で「あそこに俺の義理の娘がいるんだあああ!」と叫んで大泣きしたのだそうです。慌てて仕事を抜けてここに駆けつけて来たと。そして最後、義母が仕事から戻ってきました。真っ青な顔でドアを開けて、私がいるのを見るなりドアの前で倒れ込んでしまい、そこで「神様ありがとう!神様ありがとう!」と何度も言いながら泣き崩れてしまいました。こうして思い出すと、涙が出てきます。。。愛してくれた夫の父母に、兄姉に、心からの感謝と愛で、今も胸がいっぱいになります。義母が泣きながら、「節、悪いのは彼(私の夫)だってみんなわかってる。だけど、こうやって節が生き残れたのは神様がもう一度チャンスをくださっているんだと思う。どうか、彼を許してやってくれない?どうか彼ともう一度やりなおしてくれない?お願いだから。」と言いました。その場にいるみんなが私を見つめていました。私は。。。何も言えませんでした。なぜなら、崩れ落ちるワールドトレードセンターを見ながら、心の中で離婚を100%決心していたからです。子供達のことを考えて、それまでは弁護士さんを雇い離婚の手続きを勧めながらも、やはりどこか迷いがありました。でも、昨日まであたりまえにそこにあった大好きだった場所でありオフィスだった場所でありNYの象徴でありいつも見上げるとそこにあったツインタワーがあっという間に塵となってしまう光景を目にし、義母とは逆に、なぜか私は背中を押してもらったような感覚を持ちました。そして、ここでの生活をすべて捨てて、子供達と一緒に新しい生活を始める事を心の中でしっかりと確実なものにしてしまいました。心の中で、みんなに「ごめんなさい」と何度も謝りました。でも、もう自分の心が変わる事はないのがわかっていました。 心から愛し合った相手です。そして可愛い子供達の父親です。たくさん良くしていただいた家族です。離婚をする為に結婚なんてしません。断腸の思い、でした。そしてたくさんたくさんたくさん泣きました。でも、1歳の娘と5歳の息子を守っていく為に、生きていく為に、泣いてばかりもいられません。しっかり前に進むしかありませんでした。決してらくな道ではありませんでした。助けてくれていた彼の家族も、家族以上にお世話になっていたバプティスト教会の牧師さんご夫妻と、たったひとりの日本人を心から受け入れ祈り支えてくれたみなさんともお別れをして、もう誰もいませんでした。たったひとりでぜんぶ、でした。会社に毎日通い、走ってデイケアに子供達を迎えにいき、ただただ日々をこなしていく事で精一杯でした。自分の食事もままならず、友人達とお茶やお食事に出かけるなんてありえないぐらい本当に貧しかったし、そんな時間もありませんでした。でも、必死でした。子供達の誕生日にケーキも買えず、99セントストアでクリスマスのプレゼントを買ってあげていたし、だけど、子供達はいつも不満を吐く事もだだをこねる事もなく、「マミーーー!!!」と素晴らしい笑顔で大きく両腕を広げて全速力でぶつかってくるぐらいにデイケアに迎えに来る私を待ってくれていました。子供達といつも手をしっかり繋いで、一緒にお歌を歌って、一緒に一つのマットレスで寝て、質素に、だけど3人でいつも一緒で、今振り返れば、愛しい日々です。今もう一度あの時と同じ事をやりなさい、と言われたら今の自分にはできないと思うほどがんばった毎日でした。こんなふうに今もこうしてひとりでがんばっていらっしゃるシングルマザーやシングルファーザーの方々がいらっしゃるかと思うと、本当に心から応援させていただき、祈りたいです。がんばってください。必ず、必ず報われるときが来ます。必ず、息がつける時が来ます。必ず、神様ありがとう、そして子供達ありがとう、と、そして自分、がんばったね、と言える日が来ます。 私は、今、幸せです。同僚達は奇跡としか言いようがありませんが、みんなが少し遅れて来ていたり偶然ある部署はみんな出張だったり、ひとりだけオフィスにいた人も命からがら避難することができ全員無事でした。私自身はたくさんの出会いに恵まれ、素晴らしい友人達に支えられ、少しずつですが生活は余裕をもちはじめ、子供達はありがたい事に健康に恵まれどんどん成長し、義父母は今でも時々電話をくれては「今でも節は私たちの娘だと思っているからね」と言ってくれてただもう感謝でしかないし、誕生日も電話をし合う良い関係を続けさせてもらっています。後からお世話になっていた牧師さんの奥様に教えていただいてはじめて知ったのですが、元夫はあの9/11の日、あれだけ神なんて信じないと言っていたくせに、どこで調べたのか奥様の電話番号を調べ電話して、泣きながら「節が勤めている会社がはいっているワールドトレードセンターに飛行機が。。。どうか彼女が助かるように祈ってもらえませんか!?」と安否のわからない私のことをお願いしたのだそうです。本当に驚きました。いろいろありましたが、私は彼を許せたと思っています。素晴らしい人々の集まっている会社に勤めさせていただいていたからこそここまで来れたし、その会社を天の声に従い離れた後も神からいただいた仕事に恵まれたくさんのクライアントさんがたとの出会いで新しい絆が生まれているし、たくさんのことを学ばせていただいている上に、たくさんの素晴らしいご感想やご報告をいただき、この上ない幸せな経験をさせていただいています。やっと、私は私でいることができるようになりました。 今、離婚を考えておられる方、実際に手続きを進められている方、長年勤めたお仕事を辞める決心をされた方、一緒に住んでいた親の元を離れる事に決められた方、海外での生活を終え日本に帰国される決断をされた方、夢見た海外生活への一歩をついに踏まれた方、迷っていたBFとの関係に遂に区切りをつけた方、自分の長年の悪癖と向き合いきっぱりとやめ自分をデトックスし再生させる事に決めた方、もうあの一言はぜったいに言わない事!と自分で何度目かの、だけど今度こそ本気の決意をされた方、今まで自分に嘘をつきながらつきあってきた相手と決別する勇気を得た方、疑問を持ちながら続けて来た友人関係をもうやめようと決められた方、ああ行きたくない、と毎日言って通っていた会社をついに辞め本当にやりたかった仕事に挑戦することにされた方、やりたいことをやっぱりやろう!と憧れていたダンススタジオのドアを叩いた方、ずっとしまっていた大切な自分の魂のはいった楽器のケースを開ける決心をされた方、自分の可能性を試す為に今その一歩を前に進めた方、今日自分の子を心から抱きしめる決心をされた方、「ごめんなさい」と素直に言おうと心に決めた方、「ありがとう」とやっと言えた方、病気がわかってこれからのことを真剣に考えようとされておられる方。。。神は私たちを常に許し、見守り、天使達は助けてね、とお願いされるのを心待ちにしながらすぐ側で羽ばたき光を送り、宇宙は壮大な愛と真理で私たちを包みエネルギーの波で教え導きます。失敗と思えるような事でもその時は辛いトライアルでも、それでも「すべて善き事の為に起こる!」と信じ続け、そして笑って、変化する事を怖れず変化する自分を頼もしく思い愛してあげてください。私たちは、変化して良いのですもの。心の声に従い、生き生きとした日々を創りだすことをはじめてください。それが、魂の成長に繋がるのです。

「変化というのは、あなたに与えられた新しいエネルギーの流れなのです。」 〜ドリーン・バーチュー

 

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